Civ4 戦略情報:都市維持費の考察

ホーム[H] > Sid Meier's Game > Civilization IV/Civ4情報, Civ4戦略情報 > Civ4 戦略情報:都市維持費の考察
【こんなのどうでしょう?】Saints Row 2(セインツ・ロウ2)【CEROレーティング「Z」】
ジャンル:
Sid Meier's Game
シリーズ:
Civilization IV/Civ4情報, Civ4戦略情報
種類:
データ/資料
最終更新:
2005年11月28日 21時13分
シリアル:
2005-11-28-05

<< 戦闘の計算式:勝率の飛躍点・ボーナスの特殊性・先制攻撃もくじへ戻るCiv4戦略情報:偉人ポイントの分析 >>
この章のはじめへ戻る

前に戻る

CivFanaticsのCiv4戦略記事フォーラムから、Gato Loco氏による都市の維持費の分析記事を要訳してみます。数式はあきらかにされていませんが、都市の維持費がどのような要因でどのように増加してゆくのかを把握するうえでは極めて有益な記事です。

はじめに

Civ4で議論を呼んだ新機能のひとつに、無限都市生成 (ICS, Infinite City Sprwal) を殺すべく導入された都市維持費の概念がある。我々はプレビューにつぐプレビューで、病気の入植犬REX(*Rapid EXpansion 急速拡張の略)がついに殺されたか、すくなくとも紐に厳しく繋がれたと聞かされてきた。はじめて、都市そのものがプレイヤーに支出を迫ることになったのだ。

しかし三つ子の魂なんとやら。フォーラムでは、森林伐採で入植者の生産を加速できるルールにより、裏庭を長年の間荒らし回った老いぼれレックスがまたやって来たともっぱらの評判だ。老いぼれレックスに骨を投げてやるために、私は都市の維持費のシステムを腑分けしてみることにした。紐はどこまで伸びるのかを調べる一連の実験である。すべての実験は以下の設定でおこなわれた。

  • 難易度:国王 (Monarch)
  • 世界サイズ:標準
  • ゲーム速度:標準
  • 文明:アラブ──特性が影響をあたえる可能性を考慮して、組織的 (organized) の特性を持たない文明を選んだ
  • マップ:大平原 (Great Plains)──都市設置の自由度の高さから
  • 公民:すべてデフォルト

すべての実験はワールドビルダーをオンにした状態でおこなわれた。

実験1:都市数による維持費

この実験のために、私はまず大平原の中央部に首都を建設し、首都の3タイル内に新都市を建設していった。この範囲内では距離による維持費が発生しないことをすでに発見していたからだ。ゲーム内では不可能だが、ワールドビルダーでは都市を隣接して設置できる。隣接した都市はデフォルトですべて交易網で接続されるが、(Civ3の汚職とは異なり、)交易網の有無は都市の維持費に影響をあたえないようだ。(すくなくとも首都から10タイル前後以内では)

最初の観測結果は、都市数による維持費は都市の増加ごとに一定ではないということだった。おそらくこれは都市ごとの増加が一定であれば発生していたであろう、(素のCiv3に存在した円形都市設置バグのような)丸めによる悪用可能なバグを避けるためだろう。そのかわり、都市が追加されるごとに、既存の都市のいくつかで維持費がわずかに上昇するようになっている。どの都市で維持費が上昇するのかという公式を見つけ出すことはできなかったが、そのかわり、都市が追加されるごとの維持費の上昇をグラフにしてみた。

使用しているマシンが非力なので、都市維持費と公民維持費を切り分けるところまでいけなかったが、チェックした限りにおいては、公民の維持費は都市の維持費のだいたい10%ほどの額になるようだ。公民の維持費は高額な公民を採用すると極めて高くなるいっぽう、都市維持費とおおまかな比例関係にあるように見える。だから、都市を大量に設置して警察国家 (Police State) や組織宗教 (Organinzed Religion) の公民を採用するつもりなら、組織的 (Organized) の特性は大きな利益になるだろう。また、マニュアルによると、公民のコストは人口の総計に応じても上昇するという(83ページ)。

画像

グラフに示されたように、新都市に必要な金銭は都市数が増加するにつれて上昇する。都市数が10を越えたあたりでコストが急激に上昇することから、標準サイズのマップにおける最適都市数は 9-10 であることがわかる。

限界維持費 (Marginal Upkeep) はその後も上昇をつづけ、都市数28で14ゴールドに到達する! 都市維持費の欄に14ゴールドが表示されるわけではないことに注意してほしい。維持費の大部分は、微増というかたちでその他の都市に分配される。

その後、限界維持費は突如劇的に下降し、都市ごとに 6-7 ゴールドという数字になる。これは都市数由来の維持費の1都市ごとの負担が6ゴールド以上にならないことに由来する。いちどすべての都市で都市数由来の維持費が上限まで上がってしまうと、都市由来の維持費は 都市数 * 6 を越えることはない。私見だが、越えたように見えるのは公民の維持費による上昇であろう。

これは戦争屋にとっては良いニュースだ。30以上の都市を占領してしまえば、それ以降の征服は痛みのすくないものになる。国家財産 (State Property) の公民を採用して距離由来の維持費を殺してしまえばなおさらだ。また、聖都は潜在的に都市1 つにつき1ゴールドを産出する力を持つから、聖都をすべて保有して宣教師で布教しまくれば、都市数由来の維持費でできた穴を補ってくれるかもしれない。

無限都市生成にあくまでもこだわるなら、アラブ文明の使用をおすすめする。初期保有技術に神秘主義があるので宗教の多くを我が手に掴むことができるし、哲学的の特性は偉大な預言者の誕生を促進してくれる。レフトビハインドシリーズの悪役にちなんで、私はこれをバビロン戦略と名付けた。

実験2:距離による維持費

距離由来の維持費を調べるために、30の都市を水平に配置し、その一端を首都にして、各都市における維持費の距離成分を調べた。結果は次のとおり:

画像

実験した条件では、首都と同緯線上にあるかぎり、距離由来の維持費は 首都からの距離 / 4.5 に等しかった。斜方向にも都市を設置して試してみたが、ピタゴラスの定理から導かれる数字とは異なり、距離は 水平距離 * 1.5 を切り捨てた数字が使用されている。これはCiv3で斜めの距離を出すのに使用されていたのと同じ方法だ。

画像
画像

これは素晴らしいニュースである。というのも、素のCiv3で円形都市設置を試してみたことのある人ならば、どのようにマップ上の円環を計算すればよいのか知っているからだ。そのためのユーティリティすらある。距離維持費が増大するはずの距離 (4, 9, 13, 18, ...) を円で囲み、都市をそのすぐ内側に設置すればよい。下の図は、私が「すてきな」サークル ("Cheesy Circle")と名付けた都市配置の例である。

画像

赤で描かれたXの円は、距離維持費を支払いはじめる必要のある距離をあらわしている。標準マップでこの配置を使えば、距離維持費のかからない都市を9つ保有しながら、都市数由来の維持費を16ゴールド(1都市あたり2ゴールド以下)を支払うだけで済む。各都市は12以上のタイルを使用できる。衛生や幸福度を考えれば十分な数だ。まず入植者の大量生産でこのような円を形成し、そののちに都市群を古典時代の剣士ラッシュへ向けた軍事用の高ハンマー都市へと成長させてゆけばよい。

このやり方の欠点は、領土が狭い範囲にまとまってしまうために、重要な戦略資源を取りこぼしてしまう可能性がある点にある。鉄のような重要資源を入手するために、一部の都市を距離維持費が必要な範囲へ出す必要が出てくるかもしれない。

まとめ

結論としては、都市の維持費は多かれ少なかれ宣伝された通りに動作している。いちばんの原因は都市を大量に持ちすぎるところにあるが、距離による維持費も、遠く離れた土地に小さな植民地を建設した場合などには問題になり得る。一般的な資源は取引でも手に入るのだから、そのような植民地を建設する前によく考えてみるべきだろう。

多くの数字は切り捨てで丸められる。この仕組みを利用して、都市維持費を最小に留めることも可能だろう。高レベルのCiv4プレイでは、そのようなテクニックを念頭に入れてプレイすることになるだろう。もちろん、Firaxisがパッチや拡張パックで数式を変更する可能性もある。彼らはユーザーが必要とする計算の量を減少させると言明しているので、これはありそうな話だ。

補遺

裁判所と維持費の上限

都市数による維持費の6ゴールド上限を確かめるために、標準マップに都市50を設置して、ひとつづつに裁判所 (courthouse) を設置していった。結果としてわかったのは、裁判所はいったん上限が適用されたあとの維持費を削減するということだ。つまり、すべての都市に裁判所を設置して国家財産の公民を採用すれば、プレイヤーは都市1つにつき3ゴールドの維持費を支払うだけでよいことになる。7つの宗教すべての聖都を保有したうえにすべての都市にすべての宗教を布教するなどというのは夢想に過ぎないが、3-4宗教ならば可能だろう。

難易度と維持費

将軍 (Worlord) レベルでたくさん都市を設置してみた結果、難易度は維持費に影響をあたえることが判明した。ただし、難易度は最適都市数には影響しない。将軍レベルでも、コストは都市が10を越えた時点で一気に加速する。しかし、最適都市数に到達したあとは、コストの上昇率は国王レベルの約75%になる。最適都市数が変わらないので、難易度によって都市の設置法を変更する必要はないことになる。ただし、低難易度ではもうすこし多くの数の都市を保有できる。増加率を比較したグラフは次のようになる:

画像

注記

将軍レベルでは、都市数由来の維持費が5ゴールドで頭打ちにされている。将軍レベルでは都市由来の維持費が上限まで達するまで国王レベルよりも時間がかかるが、将軍レベルでは次の都市の建設コストが5ゴールド以上になる地点が実際に存在するが、それでも全体の維持費は国王レベルよりも低くなる。

公民の維持費

この実験のために、私は人口1の都市を次々に追加して、公民担当相画面 (F3) での公民維持費の増加を見守った。この実験によると、標準サイズのマップでは、都市数が10を越えたところで都市1つごとに1ゴールドを支払う必要が出てきた。おそらく開始時の公民では、都市ごとの維持費が1ゴールドにわずかに満たないのだろう。この丸めエラーを活用することもできなくはないだろうが、そのためには都市数や都市の人口、公民の選択肢などのさまざまな要因を考慮しなくてはならず、いっぽう得られる見返りは少ない。

都市の人口も公民の維持費を増加させるが、都市数よりも上昇率が低く、大人口をかかえる少数の都市を保有する場合はとくに少ない。

各公民の選択肢は、それぞれコストの 1/5 に関与する。

高額な公民は、低額な公民よりもはるかに維持費がかかる。組織宗教の公民に切り替えただけで、維持費は50ゴールドから74ゴールドになった。もっとも高額な維持費を組み合わせた場合、公民の維持費は都市の維持費と比肩しうる額まで上昇し得る。裁判所は公民の維持費には影響をあたえないので、大帝国を抱えた戦争屋は中額もしくは高額の公民に切り替える前に何度も再考を迫られることになるだろう。

このデータから、組織的の特性はいわれのない迫害を受けていると私は主張したい。組織的の特性は、統治勝利型のゲームで有用性を見いだされることになるだろう。



次へ進む
<< 戦闘の計算式:勝率の飛躍点・ボーナスの特殊性・先制攻撃もくじへ戻るCiv4戦略情報:偉人ポイントの分析 >>
この章のはじめへ戻る