ノリ・枠・あるいはパワー(『アフタヌーン』2003年10月号)

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ジャンル:
まんがかんそうぶん
シリーズ:
あにめかんそうぶん, ざっしかんそうぶん, 雑誌感想アーカイブス
種類:
読みもの
最終更新:
2006年10月10日 19時15分
シリアル:
2003-08-24-03

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赤坂憲雄の『漂泊の精神史 柳田国男の発生』を読んでいます。四分の三くらいまで読み進んだのですが、木地師という人々についていろいろ知ることがあってとても面白いです。柳田国男という人に対する印象もずいぶんと変わってしまって、これは作者の思惑にまんまと乗せられたようでなんだか悔しい。まぁ印象が良いのは俎上にのぼっているのが「転向」前の柳田さんだからというのもあるかもしれないけれど。

最近のアニメでは『住めば都のコスモス荘』が面白いです。原画一人であれだけできるってすごいなあ。浴衣の回も慕情があってよろしいです。

それとは全然関係なくアフタヌーン10月号の話を。

  • TOKKO

    これはお笑い業界でテンドンと呼ばれるテクニックですね。

  • 犬姫様

    主人公が拾った犬猫が実は特殊な施設から抜け出してきた実験動物で突然人間に変化したあげく主人公とニャンニャンしてしまう(←動物だけに)という設定のお話はふた昔ほど前のエロまんが雑誌でごくまれに見かけたものですが、二十一世紀を迎えたいまになってその変形をアフタヌーンで読む日が来ようとは。

    お話はエロいけれどもいまのところはなにがなにやらよくわからないという感じ。幻の一話を読んでいればわかるのかな? ヒロインの尻尾と耳が漫画的表現として描かれているのか、それとも実際に出たり消えたりしているのかよくわからないし、主人公はヒロインのことを「自分のことを犬だと思い込んでいる女」だと思ってコトに及んだのか、それともあの時点で彼女は犬であるという認識があったのかどうかもよくわからない。作者がテクニックとして読者を混乱させようとしているようにも見えないので、まぁノリで突っ走っている話だなあと。そのノリがよいので許せてしまうのだけれど、予告を読んで想像していたのと全然違う話だったのは確かです。僕は二宮ひかるという作家を、こういう題材を「自分は犬であると言い張るけど本当は人間である女性」と「家族と一緒に暮していない男性」の間で静かにアブノーマルに展開される話として料理する人ではないかと思い込んでいたので、この方向性には意表をつかれました。

    それはそれとしてキャラクタが生き生きと動いているのはいいなあ。こういう元気でキラキラした線はそれだけで漫画にとって三文の得だと思うのですよ。

    しかしエロい。これだけエロいとISUTOSHIの立場がないな。

  • げんしけん

    まるで笹原が主人公のような話ですね。

  • 蟲師

    澪おばさんの表情や描線が他のキャラクタと比較すると際立って荒いように見えるのは気のせいなのかしら。単行本の作業をしているせいで線が荒れているだけ、なのかな。

    ギンコが「たいそう悪い 冗談だ」と思ったのは澪とイサナが「生みなおし」を厭うのと同じ理由なのでしょうか。なにか別の意味合いがあるように見えなくもない。モノが光を避ける「黒い」蟲であるのはトコヤミや光脈となにか関わりがあるのかな。

    しかし澪おばさんは不思議な島が全体として抱える歪みを個人的な問題にすり替えられて一身で受け止めている立場なわけで、考えてみるとこの上なく不憫な人なのです。老けて見えるのも無理はない。

  • ヒストリエ

    スキタイ人は怖いな。

  • EDEN

    思い出の味か。

  • むげにん

    次のチャンバラはいつ頃になりますか?

  • ハトよめ

    まさかハグキの欄外コメントに共感する日が来ようとは。

  • てんでフリーズ!

    (『犬姫様』の話の続きで)つらつら考えるにISUTOSHIという作家はまず自分で枠をつくってその中で動きまわろうとする人なのかなあ。アフタヌーン誌上で『犬姫様』のような作品が許されるなら、『てんでフリーズ!』に関しては最初の枠の作りかたがうまくなかったということなのかもしれない。すくなくともISUTOSHIがどういう作家か知っていた人はもっとエロ度の高い作品を期待していたと思うし。

    あるいは『てんでフリーズ!』→『犬姫様』という流れはアフタヌーンがだんだんなりふり構っていられなくなってきたことを示唆しているのでありましょうか。

  • 爆音列島

    なんでユーコはいきなりチャイナドレスなど着ているのであろう。

  • ギャグ・タイトルマッチ

    自分の中ではあたまん > 烏屋さと志でした。烏屋さと志は巻末の4コマを描いているせいでそういう方向に引っ張られちゃったのかな。この人は以前増刊に描いていたもののほうが面白かったです。なにより今回のは文字が多すぎる。

  • G組

    すごいのはローマなのだろうか?

  • 妄想小説

    水谷さんの行為にはすごいブラックな裏があるのかなあと思って読んでいたら素直な話で終わってしまって「ああ俺は汚れているなあ」と反省しました。しかしこういう話は類話がすでに多く存在しているわけで、読む側としてはなにかそれ以上の裏切りを期待してしまうものだとも思うのです。一方では「手堅くまとめた」と言えるほどのものだろうかという疑問もあるわけで。

    「出会ったことで互いにより良い方向に成長し、未来を信じて一緒に未知の世界へと立ち向かってゆく」ボーイ・ミーツ・ガールの変形として少女同士の奇妙な友情のはじまりを描き、話の終点を友情のほうへシフトさせることで、少女たちの持つナイーブな夢が約束されたものであると肯定することをやんわりと避けようとしている話、だと僕は受け取りました。最初読んだときは物語内物語をはしょってストーリーの流れを単純化させたほうがシンプルでストレートなパワーが出て面白かったんじゃないかとも思ったのですが、たぶんこの微妙にぽにょんと弛んだような感じが秋山はるの味なのでしょう。

    この人の丸っこい線はわりと好きです。好きですが最後の二人で雨がさを差しているシーンの描きかたはもっとやりようがあったような気もします。

次号からひぐちアサが野球まんがで新連載をするそうです。一体どういう話になるのだろう?



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