- ジャンル:
- Sid Meier's Game
- シリーズ:
- Civilization Revolution情報
- 種類:
- データ/資料
- 最終更新:
- 2008年02月14日 13時14分
- シリアル:
- 2008-02-04-02
GamersGlobalに、Silent ServiceやPirates!, Civilizationを筆頭に、ゲーム史に燦然と輝く名作を数多く創り出してきた業界暦25年のベテランデザイナー、Sid Meier氏のインタビュー記事が掲載されています。話題は、氏がひさびさにメインデザインを担当した新作Civilization Revolutionと、氏が構想中の次回作に関して。
- Sid Meier on Civilization Revolution and his next plans (GamersGlobal)
インタビューは5ページにわたる長大なもの。まず、冒頭部に重大ニュースあり。Civilization Revolutionの発売予定日が4月28日であることが明かされています。
抜粋・要訳
業界暦25年を数えながら、Meier氏はいまだゲーム業界に飽きていないご様子。インタビューは昨年収録されたものであるらしく、「きたる年月を心待ちにしている」「もっとゲームをつくりたいと思っている」と精力的なコメントを出しています。「何度も同じゲームばかりつくっていたら、きっと20年後には飽きていたと思う。けれど、僕はCivilizationのほかに、Railroad TycoonやPirates!, Civil Warといった、まったく異なる作品を作ってきた。だから新鮮さを失わずにいることができたんだ」
Firaxisはこのところリメイクやシリーズ作品ばかり制作してきたが、新作に対する興味を無くしたわけではない。しかし、Meier氏はここ数年来の仕事も楽しんでいる。「今日ではなんとたくさんのことが可能であることか! オリジナル版のCivilizationは16色しか使えなかったというのに。多くの意味で、新しいものとは再設計であり、再考なんだ」
CivRevは2008年の春に発売予定なので、次の作品について詳細を語るのは、まだちょっと早すぎるとのこと。
Meier氏はSteve Martin氏とともにFiraxisの取締役であり、Creative Development部門のディレクターでもある。スタジオの実務はMartin氏が取り仕切っており、Meier氏はゲーム開発の面に専念している。
MMOに関して尋ねられたMeier氏は、「いつかそのジャンルにトライしてみたいと思っている」と発言。今はまだ可能性を探っている初期段階に過ぎないが、いつか必ずMMOに取り組んでみたいものだ、とコメントしています。しかし、作ってみたいシングルプレイ用ゲームがまだいくつかあるので、次の作品がMMOになるかどうかは定かではない、とも。
CivRevは、Civシリーズの良いところをすべて集め、新しいユーザー層に向けて、次世代コンソール機のハードウェアを最大限に活用した作品。多彩なアニメーションに溢れ、Xbox LiveやPlayStation Homeのネットワークを生かしたものになる。ゲームのペースは速く、楽しいことが短い時間にたくさん発生するようにしてある。外交や戦争、経済、建設、発見といったCivシリーズの要素はすべて含まれており、新要素も数多く追加されている。Civファンが愛する意思決定はひとつも失われておらず、プレイヤーは何千年の歴史を通じて偉大な文明を率いる指導者の立場を満喫できる。その一方で、CivRevにはハードコアな戦略ゲームにつきものの細かい管理は存在しない。
CivRevのマルチプレイ対戦は1ゲーム3時間程度。シングルプレイも同じなのか尋ねられたMeier氏は、CivRevは「ターン制ゲームなので、プレイヤーは自分の好きなペースでプレイできる」と返答。シングルプレイの1ゲームは3時間から5時間で終わるが、「Civilizationの美とは、一回プレイしたらもう一回プレイしたくなることだと思う」。プレイ可能な文明が16あるので、すべてで1回づつプレイしただけで50時間はプレイできるし、難易度の違いもあり、マップもゲームを開始するたびに違ったものになる。
ゲームの開始地点は公平で面白いものになるように配慮されているが、いくらかの多様性もあたえられている。Firaxisは(特にマルチプレイにおける)開始地点の公平さの重要性を認識しており、ゲームは、ランダム作成されたマップを走査して、各プレイヤーがうまくスタートを切れるが、決してほかのプレイヤーに近すぎない位置を開始地点として選ぶようにプログラムされている。
現在のプレイヤーは集中する時間がより短いゲームを好むのだろうかと尋ねられたMeier氏は、「さまざまなプレイヤーがいると思う」と返答。たとえばPC上で何時間Civ4をプレイしても苦にならない人間もいる。しかし、CivRevは、今までのシリーズをまったく知らないコンソールのユーザーを対象にしているので、チュートリアルが用意されており、ゲームの進展に合わせて少しづつ情報が開示されるようになっている。
Meier氏は、素早い操作を必要とせず、マップ全体をいちどに操作する必要のないターン制ゲームは、コンソール機のコントローラーに非常に良く馴染むと言う。「ターン制ゲームがコンソールに馴染むのは、Advance Wars(ゲームボーイウォーズアドバンス/ファミコンウォーズDS)やほかの作品で実証されている」
Meier氏は、ゲームの世界では新しい作品が生まれ続けており、オリジナルな着想が少なくなったと言うことはない、と主張。続編を望む声は多いし、ゲーム制作に必要な費用が上がっているので、多様性は少なくなったように見えるかもしれないが、DSやWiiのような制作費が少なくてすむ新しいプラットフォーム、あるいはXbox Liveのような場所が、小スタジオや小制作費ゲームの受け皿になるだろう、と予想しています。
PCはなおもFiraxisの将来計画の中で重要な位置を占めている、とMeier氏。「我々が内部的に現在検討中であるアイディアのいくつかは、PCとコンソール両方のためのものだ」。次世代コンソール機はPCに匹敵するグラフィック/CPUパワーを持つに至ったので、両方に向けて作品を制作するのは理にかなっていると言う。PCはいまだMMOをプレイするのに最適なプラットフォームであり、インターネットアクセスが無制限であるため、ダウンローダブルゲームに対しては依然として強い。BlizardはPCをゲームシステムの最前線たらしめている功労者のひとりである。それに、PCは新しいグラフィックカードが出るたびに向上し続ける──というのが氏の分析。
CivRevにはDS版が用意されており、ゲーム性はXbox 360/PS3版となんら変わらない。DS版の制作を担当しているのはFiraxis自身であり、ルールやAIといったゲームのコア部分は保たれている。異なるのはグラフィックやボタンのみ。
Meier氏によると、「マルチプレイでやりとりされているメッセージは同じもの」なので、MicrosoftとSonyと任天堂がそれを認めさえすれば、異なるプラットフォーム間におけるマルチプレイも不可能ではないとのこと。ただ、これはあくまで可能性の話であって、現実的な互換性は、AIの挙動がどのプラットフォームでも同じといった程度に収まる模様。
現在のゲーム業界の状況について尋ねられたMeier氏は、今はデベロッパーとゲーマー両方にとって素晴らしい時間だと返答。「非常に勇気づけられることに、みんながXbox 360やPS3のハードウェアを非常に素早く使いこなすようになった」し、「Wiiが新しいプレイヤーをゲームの世界に連れてきてくれている。『どうやってゲームをプレイしない人々の元にゲームを届けるのか』は、これまで常に我々を悩ませてきた難題だったのに」。「Wiiとオンラインゲーム、カジュアルゲーム、そしてDSにより、ますますたくさんの人々がゲームに興味を持ちはじめている」
しかし、ゲーム業界はいまだニッチな存在である、とMeier氏。「大きなニッチではあるが」。ゲームには相互作用と実演の要素があるため、深く関わる必要がある。これはただ座って見ているだけのメディアとは異なる。このため、ゲームが提供する体験はより豊かでより深みのあるものになるが、(おそらくテトリスを除いては)世界中の誰でもがプレイできるものではなくなってしまう。「しかし、この個人的な感触は我々の強みでもある。我々が作るゲームとは、人々が個人的に興味を持ち、人々を主人公と名指しし、人々を映画よりも深いレベルで楽しませる作品である」。そして、このニッチはこれからも成長を続けるだろう──とも。
Meier氏は自分の作品を非常に誇りに思っているが、昔の作品を取り出してプレイすることはそれほど多くないと言う。「作っているときにたくさんプレイしたからね。それにたいてい、次のアイディアのほうが、前の作品よりもエキサイティングだから」。もう新しいゲームを作れないと思ったら、昔のゲームをプレイして時間を潰すかもしれない、と語るMeier氏。しかし、「新しいゲームを作れる限り、デザイン中にそのゲームをプレイすることが、僕にとってはいちばんエキサイティングなんだ!」
最後に、「Civ5はどうなるの?」と尋ねられたMeier氏は、「今年後半にもう一度話しあうべきだね……」と思わせぶりに回答しました。